明治学院大学社会学部の4年生が、あーすぷらざにご来館下さり、フィールドワークを行いました。受講生は、社会福祉を専攻しており多文化共生にも関心が深く、ソーシャルワークの授業において外国人労働者の問題を取り扱っています。子どもや途上国、災害など、幅広い分野で卒業研究に着手しており、あーすぷらざの事業や所蔵している資料等が、卒業研究の内容や社会福祉分野に結びつくことを実感してもらうとともに、外国ルーツの方の存在に注目し、多文化共生について考えを深め今後の学びにつなげることを目的として、今回フィールドワークを実施しました。
実施日時:2019年10月25日(金) 13:30~15:00
会 場:あーすぷらざ 2F 情報フォーラム・映像ライブラリー 等
参加者:5名(明治学院大学社会福祉学科武田玲子非常勤講師 および 学生)
実施内容(プログラム):
( 1 )あーすぷらざについて、事業紹介
①あーすぷらざの機能、神奈川県の取り組み紹介
②体験ゲーム「なにが起こった?」
③外国籍県民相談 一般・法律相談 紹介
④あーすぷらざ外国人教育相談 紹介
( 2 )情報フォーラム・映像ライブラリー見学
( 3 )まとめ・質疑応答
講師:あーすぷらざ外国人教育相談担当職員 木村智子
あーすぷらざ外国人一般・法律相談担当職員 上林慧子 以上2名
【当日の様子】
今回、初めて武田研究室から来館でのフィールドワーク受入が実現しました。全員4年生で、卒業論文で各自テーマを決めているとのことで、その中の一つ「災害」時を想定した体験ゲーム「なにが起こった!?」も実施してみました。配給されたペットボトルは飲料水と飲料用ではない水の2種類あり、ラベルに書かれた文字がわからない場合どのような判断を下すかを試したところ、参加者からは「飲まないかも」「ペットボトルに入っていることで安心して飲んでしまう」という真逆の意見が出ていたのは、大変興味深かったです。引き続き、外国につながる方を含めた避難者に対する給水所の案内を考えてみました。弘前大学による「やさしい日本語」災害語彙も紹介し、初めて「やさしい日本語」を知ったとのことで、「外国につながる方と接する際に大切にしたい」という意見や、在住外国人のやさしい日本語の理解度に驚いた様子が伺えました。
当課の事業である一般・教育相談窓口の紹介なども行い、労働に関する情報も提供したところ「労働に関して論文を取組んでいるが、外国人の子ども(教育)に関して興味が湧いた」という感想があり、労働問題と教育問題の関連性なども考えていただけた様子でした。
今回のように卒業研究をするにあたって、参加学生の専攻が異なる場合であってもこれだけ幅広く蓄積されたデータや参考資料、教材などが取り揃えられている場所は少ないため、活用いただける機会は多いと感じています。今後も多くの学生の声を聞きながら、学んでいただく機会を提供していきたいと思います。
【受講生の声】
・日本は災害が多くて、私自身も適切な防災対策が出来ている自信がありません。しかし外国の方はもっと不安であるとは思うけれど、神奈川県では多くのサポートを行っていることを知ることが出来ました。
・私は災害支援を卒業論文のテーマにしており、今回の実習を通じて、特に避難時の案内板の記載について心得ることが出来たと感じております。
・自分の住んでいる町(神奈川県)に多くの外国とつながること方がいること、そして、その方々の持つ悩みに対する取り組みが行われていることを改めて実感しました。
あーすぷらざでは、多文化共生等をテーマとしたフィールドワーク(ご来館見学受入)を実施しています。
これからも、地域の日本語学習や保育ボランティアの方等を対象としたフィールドワーク継続し、外国につながる子どもたちへの教育を共に考えていく機会をつくっていきたいと考えています。
ご希望の方は、下記担当までお問い合わせください。
■多文化共生 フィールドワーク
045-896-2896 ( 9:00~17:00/祝日除く月曜休館 )/ tabunka★earthplaza.jp ※★を@に変えてください。
また、あーすぷらざ外国人教育相談の詳細については、以下からご覧いただけます。