1. 目 的:相談対応の向上等を含めた相談業務に必要なスキルの習得のため
2. 日 時:2020年 1月 24日(金) 18:00~20:00
3. 場 所:かながわ県民センター 304号室
4. 対 象: 神奈川県内各市区町村の外国人相談窓口担当、国際交流協会、国際交流ラウンジ、NPO、市民団体、支援団体等
5.参加者:33名(あーすぷらざ多文化共生・情報課 職員4名含む)
6.講 師:NPO法人Wco.FPの会 青山 雅恵 氏
7.テーマ:「FPに学ぶ!くらしに役立つ年金セミナー」
8.内 容: 1. 講義
年金制度の仕組み、外国籍の方は知っておきたいポイント
~休憩~
2. ワーク
3.まとめ、質疑応答
9.成 果:
今年度最後の研修会として、第5回研修会はWco.FPの会 青山氏をお招きし、「年金」をテーマに基礎から外国籍の方向けの情報も含めた講義とワークを実施しました。年金に関する講座を開いて欲しいというこれまでのアンケート結果をもとに今回の研修会が実現しました。外国籍相談窓口の担当者や、日本語指導員の方、市役所相談員の方などにご参加いただき、今回は講師によるパワーポイント資料を配布し、各窓口など所属の団体へ持ち帰っていただきました。
第一部の講義では、保険の種類や年金の構造といった基礎に始まり、被保険者の分類、免除制度のポイントなどを図表・イラストとともに解説いただきました。特に昨年4月から始まった産前産後の保険料免除に関しての新しい情報や、繰り上げ受給繰り下げ受給に関しての具体的なルールなど、ゆっくりわかりやすく説明があったため、メモを取る様子も散見されました。また、他にも外国籍の方は知っておきたいポイントとして、さらに、ファイナンシャルプランナーである青山氏から、将来の資金計画に向けて年金受給額を増やすための情報なども紹介いただき、参加者同士でへえ〜知らなかったね、という驚きもありました。
第二部では事例検討を2つワークとして取り入れ、実際に学んだことを基にして年金についての理解を深めていきました。事例検討①では家族構成が同じ例を2つあげて、年金額の差を考えてみました。特に参加者は女性がほとんどだったこともあってか、自営業などの第一号被保険者の扶養となる配偶者は自分で国民年金に入る手続きが必要なケースがあるという説明に驚いており、なかなか手続きを自分でするのは難しいよね、と外国籍と対峙する立場も含めた意見が出ていました。また事例検討②では、国民年金に加入していなかったが途中で加入したい場合どうなるのか、という相談をベースにした事例を扱いました。注意点を含めて、実際に相談を受けた際にどのようなことが考えられるのかを伝えていただく機会となりました。
終了後のアンケートでは、新たに知れたこととして「学生納付特例が全額免除だと思っていたけど猶予だった」「繰り上げ受給、繰り下げ受給」「社会協定」というように外国籍の方に特化した内容も含めて満足いただけ、「話し方のスピードも分かりやすくてよかったと思います」「後半のワークも大変参考になりました」との感想をいただきました。今回の実施の目的でもあるように、外国籍県民の高齢化と県内の人口増加に伴い厚生年金・国民年金加入や受給に関してのニーズも増加し、年金納付の重要性を意識していない外国籍の方もいらっしゃるので、年金制度理解を深め、多様な相談に対して常に最新の情報を得て、年金事務所など専門機関に連携をしていけるよう、年金に関するセミナーの開催を定期的に行いたいと思います。