1. 目 的:相談対応の向上等を含めた相談業務に必要なスキルの習得のため
2. 日 時:2019年 10月 11日(金) 18:00~20:00
3. 場 所:かながわ県民センター 305号室
4.対 象: 神奈川県内各市区町村の外国人相談窓口担当、国際交流協会、国際交流ラウンジ、NPO、市民団体、支援団体等
5.参加者:26名 (相談員、あーすぷらざ多文化共生・情報課 職員4名含む)
6.講 師:特定非営利活動法人 国際活動市民中心(CINGA)
コーディネーター 新居みどり 氏
7.テーマ:「相談員としての仕事をみつめる ―他地域の相談員との比較から―」
6.内 容:
1.講義・個人ワーク
外国籍住民に関わる仕組みやそれぞれの役割について講義
組織で働く相談員の職域や相談体制の仕組みについて 自己省察する
2.グループワーク
各グループで事例検討
3.共有・質疑応答
講座の振り返りと質疑応答
9.成 果:
第3回研修会では、全国各地の自治体の相談対応や外国人相談事業のコーディネーターとしてご活躍されているNPO法人国際活動市民中心(以下:CINGA) 新居みどり氏にご講演いただきました。
当日は台風が迫っており天候が不安定な中での開催となりましたが、入管関係者や国際交流協会、国際交流ラウンジ、外国籍県民の支援者や大学教授などの方々にご参加いただき、講義、個人ワーク、グループワークを行った。参加者には、CINGAの相談事業案内、講義投影資料(パワーポイント)に加えて、ワークで利用する資料が配布されました。
第1部では、CINGAの相談事業や取組事例、事業におけるCINGAの考え方などをご説明いただき、今回の研修会の目的「わたしは何ができるのかを知る」というテーマに沿って、まず参加者自身の仕事の職域を考えるための個人ワークを実践しました。簡単なゲームを取り入れ参加者主体のグループ分けを行い、周りの参加者との自己紹介をかねてそれぞれの仕事を振り返り、周りの参加者と対話しながら違いや仕事について知る機会となりました。新居氏は相談事業における対応のレベルを通訳、情報提供、総合相談、ケースワーク、仕組み5つに分類して説明。専門性を向上させるために実際に外国人総合相談センターで実施している相談内容の共有方法や事例研究の目的など紹介され、参加者は熱心に耳を傾けていました。
第2部では、その第1部でのワークや学びをもとに、事例研究を行いました。新居氏が準備したある1つのケースに関してチームごとに話し合い、何ができるのかを考えました。
第3部では、チームで出た意見を全て発表し、どのような支援が考えられるのか、参加者の知識や考えに対し問いかけながらCINGAにおける対応の例を提示。在留資格や社会保障などの専門知識とともに、ポイントを押さえた説明で非常に臨場感のある内容となりました。
今回の研修会では、県内を中心に活動されているのではなく、東京に拠点をもち全国の自治体を知るCINGAの新居氏に講演いただくことで、客観的な視点を含めて相談事業に関する研修会となりました。参加者の相談事業や外国籍住民に関わっている年数は幅広かったですが、満足度は非常に高く「相談方法、在留資格のことなど勉強になりました」「テンポよくわかりやすい講義だった。相談に対応するときに、出口まで想定して考えることが出来るようになりたいと思いました」といった感想もいただきました。これまで先進的に各地域で外国籍住民に対する支援に取組んできた神奈川ですが、これからどのような体制で、ノウハウをもって支援を行っていくべきか参加者一人ひとりが考える機会をいただいたように感じます。同じ相談事業を行う私たちも学びが多く今後も同様に外国籍にかかわる方々と情報を共有するだけでなく、職域や仕事の在り方も含めて、手を取り合いながら事業の質向上を目指していけるような機会創出をしたいと思います。